2020年10月10日

かなづかひ名物百珍(2)「のんこう」/ア一カ

かな百002のんこうa
かな百002のんこうb

樂燒の陶工、三代{道入}の通稱。千宗旦から贈られた花器「ノンカウ」を生涯愛用したことに由來する。落語「金名竹」に「ノンコの茶碗」とあるなど、樂燒の中でもひときは名高い。

この花器は千宗旦が鈴鹿の「能古(のんこ)茶屋」で作ったとあり、またこの能古茶屋は元禄三年に禅僧「{能古}(のうこ)」が開いたとあるため、假名遣としては「のんこう」でよいのだらう。『日本國語大辭典(二版)』を始め各種辭書も「のんこう」である。ただし戰前の各種出版物には「のんこう」「のんかう」兩表記が見られるので注意を要する。そもそも「ノンカウ」最初の出典は何なのだらうか。もし單なる表記の混亂ではなく、何かの意味を含めてゐるのならそれはそれで面白からう。
posted by 國語問題協議會 at 16:35| Comment(0) | 高崎一郎