個人名儀の
「個人名儀の」と書かれてゐることを時々見掛ける。これは「個人名義」が正しいだらう。「義」も「儀」も音󠄁は「ギ」だが、訓は義が「よい」で、儀は「のり」である。義には「人道󠄁、わけ、ぎり、つとめ」、儀には「ぎしき、てほん、ならわし」等の意󠄁味があり、それぞれ「道󠄁義、義士、義勇兵、字義、意󠄁義、義理、義務」、「儀式、儀典、禮儀、行儀、婚儀」等の熟語を作る。「めいぎ」は、「名前󠄁、書類等の表面上の名前󠄁、名分、名として立てる義理」と言ふ意󠄁味だから、「個人名義」が正しいだらう。
2022年12月24日
日本語ウォッチング(56) 織田多宇人
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| 織田多宇人