2021年12月04日

かなづかひ名物百珍(14)「ミユキモール」/ア一カ

[ミユキモールa]
 名古屋市內のショッピングモール(mall)。もと「御幸毛織(みゆきけおり)株式會社」の本社があったところで、「毛織」の宛字も兼󠄁ねてゐるのだらう。
[ミユキモールb毛織水差]
 「モール絲」や「金モール」はポルトガル語「mogol」で、これはインドのムガール王朝󠄁特產の絹織物から來たものといふ。また金屬製の茶道󠄁具󠄁で、表面の紋樣が似たものも「もうる」と呼ぶ。漢字表記はムガールそのままに「莫臥兒」「莫臥爾」また「毛宇囘」「囘囘織」「毛織」などさまざまあり、假名では「もうる」「モール」が一般的󠄁である。ところが「モ(毛)+おる(織)」と解釋した「もおる」も實際には少くない。

 先頭の語尾と後續の語頭で假名文字が異なりつつ重なる場合、「這ひ+入る=はひる」「東京キあを()+うめ(梅)市=あをめ市」「平󠄁泉もう(毛)+をつ(越)寺=もうつう寺」のやうに、先頭語が優勢になる場合が多い。ただし「愛媛󠄁縣にゐはま(新居濱)市」や「むかゐ(向井)去來」のやうに後續語が一字のものは殘るやうだ。また「群馬縣さわたり(澤渡)温泉」など、法則が成󠄁立たないものもある。
posted by 國語問題協議會 at 00:00| Comment(0) | 高崎一郎
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