2025年07月19日

日本語ウォッチング(77)「何に例へたらよからう」/織田多宇人

何に例へたらよからう
 「始めて聽いた時の感激は何に例へたらよかつたらうか」とか、「例へ聲を大にして說いた所󠄁で」で用ゐられてゐる「例へ」は、「例へたら」は「譬へたら・喩へたら」とし、「例へ聲を」は「たとへ聲を」と平󠄁假名で書くか、あるいは「假令聲を・縱令聲を」とすべき。「たとへば……」と例をあげる時には「例へば」であり、似通󠄁つた性質の他のものになぞらえる時、例へば「兔󠄀と龜の昔話にたとへるならば……」のやうな時には「譬(喩)へるなら……」である。また「たとへこの身はどうならうと……」のやうに「かりに、よしや」の意󠄁の時には「たとへ」と平󠄁假名で書くか、あるいは漢字を使ふなら「假令・縱令」と書くのが普通󠄁である。なほ、この場合の「たとへ」は本來「たとひ」であり、「たとひ」と書いた方が望󠄂ましい。
posted by 國語問題協議會 at 07:30| Comment(0) | 織田多宇人
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